送り火とは一体何?いつからいつまで?行われる地域も

8月イベント

お盆の時期になると、お盆用品がスーパーなどの店頭に並びますよね。

その中に送り火セットもあり、「これ、なんの道具?」と興味を抱く子供も多いのではないでしょうか。

 

そして、なんとなく送り火を知っているけど詳しくは答えられないという大人も多いはずですw。

そこで、送り火について詳しく知って誰に聞かれても自信満々に答えられるようにしましょう!

 

【送り火とは一体何?】


送り火は、お盆でこの世に戻ってきた魂を再びあの世に送り出す行事です。

室町時代には定着していた行事で、江戸時代に広まりました。

送り火では、玄関先で焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きのお皿にオガラをのせ、オガラに火を付けてご先祖を送り出します。

 

この送り火と反対なのが迎え火です。

ご先祖の魂をあの世からこの世に迎え、お盆が始まります。

ご先祖は自分の家の煙を頼りに道を辿って帰ってくるという事です。そして、迎え火→送り火という順番になります。

 

ただ、最近はマンションなどの住宅事情で火を付けて煙を出すのが難しいので、LED式の提灯を玄関先に出すだけの家庭もあります。この時に一礼して黙祷し、ご先祖はその灯りを目印にして帰ってきます。

提灯も迎え火や送り火同様に昔からある風習で、その家庭にご先祖が戻ってきている印とされてきました。

送り火は玄関先で各家庭で行うものもあれば、その地域で行う大きな送り火もあります。

大きな送り火で有名なのが京都の五山送り火で、火で大文字を表してご先祖を送ります。そして、川では灯籠流し(精霊流しとも言われる)を行うのも送り火です。

【送り火とはいつからいつまで開催されている?】


送り火が行われるのは、8月16日の盆明けです。16日に送り火をするのが難しいなら、15日に行われます。

ただ、一部の地域では旧暦の7月にお盆があるため、7月15日に送り火を行う場合もあります。

この日に迎え火と同じ場所で火を焚き、ご先祖を送ります。

 

また、現在はやっていませんか、精霊流しではお盆のお供え物を霊船にのせて、海に流していました。

海の彼方にあの世があると信じられていたので、故人が霊船に乗ってあの世に帰るのです。

 

【お盆で牛や馬に込められた意味とは?】


お盆の時期に、仏壇にきゅうりやなすの飾り物が置いてあるのを見た事がありますよね。

きゅうりは馬の置物を作り、精霊馬(しょうりょううま)と言います。

そして、なすは牛の置物で精霊牛(しょうりょううし)です。これらはご先祖の魂が乗る乗り物と言われています。

 

一般的に言われているのは、迎え火でこの世に戻ってくる時は馬に乗って早く帰ってくる、送り火であの世に行く時は牛に乗ってのんびり帰る、です。

早くこの世に帰ってきて欲しい、あの世に行くのはのんびりと安全に行って欲しいという現れです。

 

また、地域によっては意味が別の場合もあります。

この世に戻る時はゆっくり牛に乗ってくる、あの世に戻る時は馬で迷わず帰るとも言われます。

ご先祖を迎える準備をしっかりするために、ゆっくり帰ってきてとの意味が込められているのです。

 

さらに別の地域では、行きも帰りも魂が乗るのは馬で、牛はお供え物などの荷物を乗せるとも言われます。

きゅうりとなすの意味は多少は違いますが、いずれにしてもご先祖があの世とこの世の行き来を楽にするために仏壇に飾ります。

【なぜお盆でなすときゅうりを用意する?】


なすときゅうりは夏野菜なので、お盆の時期にたくさん収穫できます。

そのため、ご先祖の乗り物に選ばれました。

夏のなすやきゅうりは大きくて立派ですし、実がぎゅっと詰まっているので乗り物にはぴったりですしね。

 

桃の節句や端午の節句、七夕など伝統行事は旬の食べ物を食べる習慣があるので、お盆も旬の食べ物を取り入れるのは自然な流れですね。

【送り火が開催されている地域を紹介】

〈京都:五山送り火〉

 


毎年8月16日に行われる、大文字が有名な山の送り火です。

教徒四大行事の1つであり、大文字山、松ケ崎妙法、船形万灯籠、左大文字、鳥居形松明の5箇所でかがり火が行われます。

それぞれ5分おきに点火され、点火時間は30分です。

〈長崎:精霊流し〉

引用:https://lowch.com/archives/5824

8月15日に行われ、各家庭で精霊船を作って流します。

手作りされた船は故人の趣味にちなんだものや、家紋などが飾られ、大小様々な船はどれもユニークなものばかりです。

 

船は夕暮れになると人々と共に町中を練り歩き、「ドーイドーイ」「チャンコンチャンコン」などの掛け声や爆竹の音が響き渡ります。まるでお祭りのように賑やかな送り火で、街中がとてもきれいです。

送り火は、ご先祖が迷わずあの世に戻るためのものです。

近年は提灯でお迎えする家庭も多く、送り火はあまり見かけないという人も多いでしょう。

 

しかし、時代は変わってもご先祖をお迎えして送る気持ちは変わりません。

 

家庭で送り火を行うのも良し、送り火が有名な地域に行って観光するも良しです。なんらかの形で、ご先祖を考える機会があればいいですね。